日本基督教団函館教会
明治6年(1874)12月に、アメリカからメソジ スト派の宣教師M.C.ハリスが来日し、翌年1月に函 館で伝道を始めた。「函館美以教会」と名付けられた この教会は、プロテスタント教会では国内で三番目に 古いものである。 来函当時は、ドイツ人代弁領事殺害 事件が起きるなど、不穏な世情であったが、ハリスは恐 れることなく布教に身を捧げた。また彼は札幌にも伝 道し、内村鑑三や新渡戸稲造など札幌農学校(現北 海道大学)の学生の指導にあたり、洗礼を授けた。 一 方ハリス夫人は女子教育に尽力し、これがカロライン・ ライト・メモリアル女学校(現遺愛学院)設立の契機 となった。 |
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旧イギリス領事館(開港記念館)
函館に各国の領事が置かれたのは、安政6年(1859)に貿易港として開港する前後からで、イギリスにおいては、初代領事ホジソンがこの年の9月に着任し、称名寺を宿舎として執務を行ったことに始まる。文久3年(1863)、大工町(現元町)に領事館が建てられたが、慶応元年(1865)に火事で焼失し、以後二回建て直すが、いずれも大火で焼失した。この建物は、大正元年(1912)頃に新築されたもので、昭和9年(1934)の閉館まで領事館として使われた。昭和54年、函館市有形文化財に指定された。 |